キッチンの隅で [なんでもないようなこと]
そう。
私は今、キッチンの床に座り、買ってきたコロッケを子供に隠れて食べている。
4個で298円のスーパーのコロッケだ。
子供たち三人がリビングで遊んでいる声がする。
長男と次男は戦いごっこ。
長女は鈴をチリンチリン鳴らしている。
私は、これから戦う。
ごはんを仕上げて子に食べさせ(子からの評判は悪い)。
風呂を沸かし、三人をいれる。
風呂上がりの肌弱い組の2人に保湿剤を塗り(私の肌はパサパサだぜ)、頭を乾かし、三人の歯をみがく。
そして絵本を読んで、布団へ。
そう。これは、戦い。
今のコロッケは心の充電。
ブログなんて打っている暇はない。
が、しかし、今日は金曜だから気が楽だ。
子が寝たら、靴を洗おう。
ピカピカの白い内ばきズックで、気持ちの良い月曜を迎えられるように願いを込めて…
「おかーちゃん!」と、次男の声。
「へむ。へむ。へむ。」と、長女の声。
見つかった。
いざ!出陣だ!
やーーーーー!
自転車で [なんでもないようなこと]
いま夢みたん。
婆ちゃんと一緒に鉄板焼を食べて、もう帰りたいと言うから自転車で2人乗りして帰る夢。
婆ちゃん、ごはん食べてる途中で眠たいし帰るって言うんだー。
うん。って言って自転車の後ろに乗せて走り出すんだけど、知らない道なの。
長いエスカレーターがある大きなビルとか、タバコ売り場でコーヒーを飲む常連客とか、松の木の道とか、けど知らない町。
やがて海が見えてきて、自転車から下りて婆ちゃんに見せるの。
あぁ太平洋だわ。と私は何故か思う。
(私が住むのは日本海側)
婆ちゃんは眩しくて海が見えないみたい。
寒そうだから早く帰ろうと思うんだけど、ここがどこかわからなくて、来た道を戻るの。
後ろの婆ちゃんの手を触ると冷たいから、早く暖かいところへ戻ろうと急いで自転車をこぐ。
道がわからない。
焦ってスマホで探そうとするんだけど、なぜか字が上手く打てなくて諦めて、とりあえず走り出す。
さっき見た松の木の道とか、常連客とか、長いエスカレーターとかを通り越していくうちに、自転車の後ろの婆ちゃんは、だんだん小さくなっていくの。
小さくなって冷たくなっていく婆ちゃんをトレーナーのお腹の中にいれて暖めながら自転車を走らせる。
元いた鉄板焼屋さんについて、店の階段を上りながら婆ちゃんをお腹からそっと出すと、冷たいブロッコリーになっていて目が覚めた。
起きると背中側で子がスヤスヤ寝ている。
婆ちゃん、ブロッコリーに化けたな。
婆ちゃん、どこいったんやいね。
あ。そうだ、婆ちゃん死んだんやった。
そう思ったら、涙が溢れた。
婆ちゃん、会いに来てくれたんかな。それにしてもブロッコリーに変身って、ババアジョーク?
夢で婆ちゃんと自転車に乗っているとき、背中がポカポカ暖かかったのは、子が背中にぴったりくっついて寝ていたからかなー。
婆ちゃん、また、会いに来てね。
ありがとう。
そして、おやすみ。